拉致問題の解決のためには、これまで拉致問題について触れる機会の少なかった若い世代への啓発が重要な課題となっています。
この観点から、政府は、平成30年から、小中学校及び高等学校の教員等を対象とした研修を実施しています。
令和4年度は、学校における理解促進を一層強化することを目的として、以下の概要で実施しました。
オンライン研修
(1)開催日:
令和4年7月25日(月)~26日(火)(2日間)
(2)参加者:
903名
・小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校の教員等
・都道府県・指定都市教育委員会の指導主事及び教育センターの研修担当主事並びにこれに準じる者(人権教育担当者を含む)
(3)研修プログラム
①令和4年7月25日(月)13:00~14:50
13:00~13:20拉致問題に関する行政説明(内閣参事官 大野祥)
13:20~14:00拉致問題から人権教育を考える講義(学習院大学 教授 梅野正信)
14:10~14:30授業実践発表① 「中学校 特別の教科 道徳」(練馬区立開進第二中学校 教諭 土井奈苗/本望香)
14:30~14:50授業実践発表②「中学校 社会科 公民分野」(桶川市立加納中学校 教頭 増田公之)(上尾市立東中学校 教諭 蝦名健吾)
②令和4年7月26日(火)13:00~15:50
13:00~14:00拉致被害者御家族の講話(拉致被害者御家族 横田拓也)
14:10~15:40帰国拉致被害者の講話(帰国拉致被害者 蓮池薫)
15:40~15:50終わりの挨拶(内閣参事官 大野祥)
PC画面で見る横田拓也氏の講義の様子
PC画面で見る蓮池薫氏の講義の様子
実地研修
(1)日時:
令和4年8月26日(金)10:30~15:40
(2)場所:
柏崎市市民プラザ「風の部屋1~3」(新潟県柏崎市東本町1丁目3−24)
柏崎市内拉致現場(柏崎市内)
(3)参加者:58名
拉致問題に関する授業を行ったことがある又はこれから授業を行う予定がある教員等で、上記オンライン研修を受講した者につき、各都道府県・指定都市から1名推薦。
(4)研修プログラム
10:30~11:15 拉致現場視察
11:30~11:45 活動発表① 中学校 社会科(東京都中野区立明和中学校 教諭 長井利光)
11:45~12:00 活動発表② 小学校 社会科(愛媛県松前町立北伊予小学校 教諭 酒井憲一)
12:00~12:30 班別ディスカッション(講師:学習院大学 教授 梅野正信)
13:15~14:30 指導案作成・発表(講師:学習院大学 教授 梅野正信)
14:40~15:40 帰国拉致被害者(蓮池薫氏)との懇談
(5)講義風景
①拉致現場視察
柏崎市長からの挨拶の後、柏崎市職員の案内により、拉致現場を視察しました。
②活動発表
中学校「社会科」小学校「社会科」からそれぞれ発表を行いました。
③班別ディスカッション
拉致問題に関する授業を行ったことがある又はこれから授業を行う予定がある教員に学習指導案を持ち寄ってもらい、学校種・教科別の3~4名の班に分かれて意見交換を行いました。
④指導案作成・発表
学校種・教科別の3~4名の班に別れて指導案を作成し、作成した指導案につき、全16班が発表を行いました。
⑤蓮池氏との懇談
「実際に北朝鮮に住まわれて、北朝鮮の民衆の一般生活や北朝鮮にいる方たちの様子を教えていただきたい。」
「もし子どもたちにできる行動・取組というのがあるのだとすれば、どのようなことなのか。また、一般の国民にできることがあるとすればどんなことなのかを教えていただきたい。」
などの質問が、参加者から寄せられ、蓮池氏が回答しました。