政府主催国際シンポジウム~グローバルな課題としての拉致問題の解決に向けた国際連携~を開催しました。
令和2年12月12日(土)、東京・内幸町のイイノホールにて、政府主催国際シンポジウム~グローバルな課題としての拉致問題の解決に向けた国際連携~を開催しました。
本シンポジウムは、毎年12月10日から16日の「北朝鮮人権侵害問題啓発週間」の行事の一環として、国内外の被害者御家族の方々の「生の声」に耳を傾けると共に、内外の有識者を招いて、グローバルな課題としての拉致問題の解決に向けた国際連携について議論し、一日も早い拉致被害者の帰国の実現につなげることを目的として開催したものです。
本年は、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、出演者の一部を事前収録もしくはリモート出演とさせていただきました。
当日の模様の動画はこちら
第1部 北朝鮮人権侵害問題啓発週間作文コンクール表彰式
(1) 加藤内閣官房長官兼拉致問題担当大臣より受賞者へ表彰状授与
(中学生部門及び高校生部門各3名並びに英語エッセイ部門1名、計7名)
(2) 最優秀賞受賞者による作文の朗読、拉致現場視察(新潟市)の感想の発表
受賞者一覧(各受賞者の作文については氏名の横の「作文」をクリックしてください。)
【最優秀賞】
・中学生部門
鹿児島市立坂元中学校2年
山口 心結 作文
・高校生部門
愛媛県立今治北高等学校2年
山口 凜華 作文
・英語エッセイ部門
東京都立国際高等学校2年
平野 恵理 作文
【優秀賞】
・中学生部門
関市立緑ヶ丘中学校3年
髙山 愛佳 作文
静岡市立安東中学校3年
濁澤 美羽 作文
・高校生部門
私立敬愛学園高等学校1年
南 颯馬 作文
私立聖マリア女学院高等学校2年
宗宮 まどか
作文
第2部 国際シンポジウム
(1) 加藤勝信 内閣官房長官兼拉致問題担当大臣による挨拶
(2) 拉致事案等の被害者御家族からの「生の声」の訴え
登壇者:横田拓也氏(北朝鮮による拉致被害者家族連絡会事務局長)
飯塚耕一郎氏(北朝鮮による拉致被害者家族連絡会事務局次長)
今井英輝氏(特定失踪者(北朝鮮による拉致の疑いを排除できない失踪者)家族会会長)<中継>
フレッド・ワームビア氏(オットー・ワームビア氏父)<ビデオメッセージ>
シンディ・ワームビア氏(オットー・ワームビア氏母)<ビデオメッセージ>
ガブリエル・ブンベア氏(ドイナ・ブンベア氏弟)<ビデオメッセージ>
ファン・インチョル氏(1969年KAL機拉致被害者家族会代表)<ビデオメッセージ>
(3) パネル・ディスカッション
モデレーター :星野俊也氏(大阪大学大学院国際公共政策研究科教授)
パネリスト :李相哲氏(龍谷大学教授)
エバンズ・リビア氏(元米国務次官補代理)<ビデオメッセージ>
チェ・ソンホ氏(中央大学校教授/元韓国外交通商部人権大使)<中継>
第1部として、北朝鮮人権侵害問題啓発週間作文コンクール表彰式が行われ、加藤内閣官房長官兼拉致問題担当大臣より受賞者へ表彰状を授与したほか、最優秀賞受賞者による作文の朗読、拉致現場視察(新潟市)の感想発表が行われました。
続いて、第2部として、国際シンポジウムが行われました。
冒頭、加藤内閣官房長官兼拉致問題担当大臣より挨拶を行い、「拉致被害者御本人も御家族も御高齢となっている。有本嘉代子さんが本年2月に、横田滋さんが本年6月に御逝去され、もはや一刻の猶予もない。拉致問題は我が国自身が主体的に取り組むことが重要。菅総理は、就任直後の国連総会一般討論演説において、「条件を付けずに金正恩委員長と会う用意がある。」「日朝間の実りある関係を樹立していくことは、日朝双方の利益に合致するとともに、地域の平和と安定にも大きく寄与する。」との考えを表明。北朝鮮は新型コロナウイルスや水害などの困難に直面していると言われているが、北朝鮮には、勤勉な労働力と豊富な資源がある。日本と北朝鮮で一緒に明るい未来を描いていきたい。そのためにも、我が国としては、相互不信の殻を破り、北朝鮮の核・ミサイルの問題、そして何より重要な拉致問題を解決し、不幸な過去を清算して、北朝鮮との国交正常化を目指す。このことが、拉致問題担当大臣としての私の使命であり方針である。引き続き、北朝鮮に対して、直接働きかけを行っていく。」旨述べました。
これに続いて、拉致事案等の被害者の御家族より「生の声」の訴えが行われました。その後に行われたパネル・ディスカッションでは、国内外の有識者にパネリストとしてご登壇いただき、拉致問題を含む北朝鮮人権状況改善に向けた北朝鮮の具体的な行動を引き出すための国際連携のあり方について議論を行いました。
本イベントの模様は日本政府と米国グローバルメディア庁のラジオ放送を通じて、北朝鮮にライブ中継されました。