平成24年7月16日午後、米子コンベンションセンターにおいて、政府拉致問題対策本部、鳥取県、米子市、北朝鮮拉致問題早期解決促進鳥取県議会議員連盟、北朝鮮に拉致された日本人を救出するための鳥取の会による共催で、「拉致問題の早期解決を願う国民のつどいin米子」が開催され、約180人の参加を得ました。
政府共催の拉致問題広報・啓発行事の地方における開催は、今年度、第1回目となります。
この「拉致問題の早期解決を願う国民のつどいin米子」では、
○ 政府主催者代表挨拶 松原 仁(拉致問題担当大臣)
○ 地元主催者代表挨拶 平井 伸治(鳥取県知事)
○ 地元主催者代表挨拶 野坂 康夫(米子市長)
○ 拉致被害者御家族メッセージ 飯塚 繁雄氏(北朝鮮による拉致被害者家族連絡会代表)
○ 拉致被害者御家族メッセージ 松本 孟氏(拉致被害者御家族)
○ 県内特定失踪者御家族の紹介
○ 県民メッセージの紹介、贈呈
○ 講演 高世 仁氏(ジャーナリスト)
等が行われました。
主な発言内容は、以下のとおりです。
(松原拉致問題担当大臣挨拶)
○ 拉致被害者の救出は正に時間との闘いであり、御家族が元気なうちに何としても取り戻すという切迫感を持たなければならない。
○ 拉致問題は風化しない、関係者である御家族がいなくなってしまったならば、日本と北朝鮮との間に永劫に解決することができない問題として残るだろう。
○ 新しい北朝鮮の体制が、既に死亡としていた方々が実は生存していたと従来の主張を変えたとしても、批判することなく前進と考える。
(平井鳥取県知事挨拶)
○ 松原大臣から、強い決意を持って、9月を勝負どころとして、10年という節目までに何とかしようではないかと、米子で呼びかけていただいた。
○ 本日は海の日、海の向こうで今も笑顔でこちらを向いているかもしれない松本京子さん、その他にも矢倉さん、岩倉さん、古都さんという行方知れずの方もいる。我々がこうして声を上げることで、必ず帰ってくると信じたい。
(野坂米子市長挨拶)
○ 拉致問題は、決して許すことができない人権問題であって、自分の家族に同様の事件が起きたらと考えるべきである。みんなで団結していく必要がある。道は遠いかもしれないが、米子から大きな声を出していきたい。
(飯塚繁雄氏メッセージ)
○ 北朝鮮を見た場合に、普通の国でないという難しさがある状態ではあるが、どんな状態であっても、日本国民が北朝鮮に拉致されたということは、日本の主権の侵害であり、国家的犯罪であることは明らかである。
○ 皆様方の大きな声は、北朝鮮に向けた大きなメッセージとなるし、皆様方の世論が大きな力となる。今年は「勝負の年」と銘打って、9月17日までに1000万筆の署名をいただくべく活動している。北朝鮮に向けて、日本中で日本国民が、オールジャパンで怒っているということを北朝鮮に意識させて協議に引っ張り出したい。
(松本孟氏メッセージ)
○ 拉致問題に関し、小泉訪朝から10年、今年に全力を傾けて運動を進めてきた。いまだにその成果は見えてこないが、家族としては、何としても元気なうちに日本に連れ帰り、そして、故郷でささやかでいいから幸せな生活を送らせてあげたいという、一心で取り組んできた。この問題が解決するまでお力添えをいただきたい。
(高世仁氏講演)
○ 拉致の問題と北朝鮮の人々の人権の問題は繋がっており、北朝鮮の人々も普通に意見を言って、普通に食べて、普通に生きていくことを希望している。したがって、拉致問題の解決のためには、まずは北朝鮮の民主化が必要であり、人権という光を当てないといけない。
○ 5人を取り返せたのは、国民の強い意思、世論が動いたからであり、これからも国民が一人ひとり監視しているということを政治家に伝えていく必要がある。
○ 日本人は、東日本大震災の発生という「国難」に立ち向かうだけの「和」があるので、拉致という「国難」に対してもきちんと対応していけるだろう。
当日は、集会に先立ち、松原大臣、平井知事及び野坂市長との面談が行われました。
松原大臣は、平井知事及び野坂市長から要望書が手交された後、拉致問題に関する意見交換を行いました。続いて、平井知事、野坂市長とともに、拉致被害者御家族及び特定失踪者の御家族にお会いし、意見交換をしました。
また、松原大臣は、集会出席後に松本京子さんの拉致現場を視察しました。