平成24年2月5日(日)午後、大阪市内のメルパルクホールにおいて、政府拉致問題対策本部、大阪府、大阪府内全市町村による共催で、「拉致問題を考える国民大集会in大阪」が開催され、約720人の参加を得ました。
政府共催の拉致問題広報・啓発行事の地方における開催は、今年度、4回目となります。
この「拉致問題を考える国民大集会in大阪」では、
○ 政府主催者代表挨拶 松原 仁(拉致問題担当大臣)
○ 地元主催者代表挨拶 松井 一郎(大阪府知事)
○ 地元主催者代表挨拶 橋下 徹(大阪市長)
○ 「家族会」報告 飯塚 繁雄(家族会代表)
○ 拉致被害者家族メッセージ 有本 明弘・嘉代子御夫妻(拉致被害者御家族)
○ 「救う会」報告 西岡 力(救う会全国協議会会長)
○ 県内特定失踪者御家族の紹介
○ 日本センチュリー交響楽団(弦楽四重奏)ミニコンサート
等が行われました。
以下、主な発言内容。
(松原仁拉致問題担当大臣)
○ 一刻も早く被害者が帰国できない時には、より強い制裁を北朝鮮にかけて欲しいという思いは、拉致被害者御家族の心情を察すれば理解できるわけです。
○ 時間の経過と共に制裁をもっと強めろという圧力は、高まることはあっても弱まることはないと思っております。
○ 拉致被害者の帰国が実現しないならば、永久にこの問題が両国の大きな懸念として残ります。だからこそこの問題解決のために、あらゆる手段を排除せずに、この問題解決のために取り組んでいきたい。
(松井大阪府知事)
○ 本日の集会の様子は、「ふるさとの風」でも放送されることになっており、大阪からの声が北朝鮮に拉致された皆さんへ届くものと確信しております。
○ 北朝鮮の体制移行という変化のある今こそ、本日ここに参集している我々が一致団結し、拉致問題解決に向けて全力で取り組んでまいりましょう。
(橋下大阪市長)
○ 日本政府に、もっと国の意志をはっきりと示して欲しいと思っています。
○ 拉致問題だけは絶対に許さないと、我が同胞、国民を我が国家に取り戻すのだという明確な、そして強いメッセージを出しながらできることは山ほどあるんです。
○ 大阪府、大阪市においては、拉致問題は許さない。それにまつわる大阪府政、大阪市政においても毅然たる対応を示していく。北朝鮮が正常な国になるまでは、付き合いは一切しないという意思表示をはっきりと示していきたいと思います。
(飯塚家族会代表)
○ 拉致問題は、世論がかなり盛り上がってきていますが、結果が出ないことが一番の問題であり、結果を出すために何かをしなければならない、行動をしなければならないということが鉄則です。
○ 我々は、愛しい家族が帰って来て、拉致問題が絶対に起こらないという日本の体制にしてほしいのです。
○ 北朝鮮が、日本あるいは諸外国からの圧力の理由を理解し、国際社会あるいは日本、韓国と仲良くすれば、経済的にかなり潤うということを知らしめていくべきだと思います。
(有本明弘氏)
○ 日本に独立国家としての法体系ができていれば、拉致問題を解決する責任者が当然いるはずなのに、法律がないので拉致被害者を助けられないのです。
○ 日本は、北朝鮮と対決して、しっかりした交渉を持つ、北朝鮮に脅威を与えるくらいの内閣を構築しなければならないと考えます。
(有本嘉代子氏)
○ 30年以上もどうにもできなかったけれど、私たちは、国に何とかしてもらいたい思いで一生懸命働きかけてきました。
○ 北朝鮮が拉致を認めてから、大勢の方が支援して下さいまして今日まで至っておりますが、これが今後どのように解決するのかなという不安はずっと思っております。
(西岡救う会全国協議会会長)
○ 私は、拉致問題解決には3つの条件があると申し上げています。第一条件は、世論を背景にして政府が全員救出の体制を作ること。第二条件は、北朝鮮が困って日本に接近せざるを得なくなること。第三条件は不安定な北朝鮮にいる日本人被害者を守ることについて、準備をしておく必要があることです。
○ 日本人を助けるのは日本人だと、大阪府民を助けるのは大阪府民であると、世論を高めて、政府に全員救出の体制を作らせる、そして北朝鮮を困らせる。混乱事態の備えを静かにしておくといった戦略で、10年目の今年に大きな突破口を開けたいと思います。
なお、当日は、集会に先立ち、松原大臣と松井知事及び橋下市長との意見交換が行われました。松原大臣は、松井知事に大阪府関係の特定失踪者リストを手渡すとともに、松井知事及び橋下市長に対して、特定失踪者に関する啓発等についての協力を要請しました。 あわせて、会場においては、アニメ「めぐみ」が上映されました。