平成24年1月28日(土)午後、千葉市内の三井ガーデンホテル千葉において、政府拉致問題対策本部、千葉県、千葉市、千葉県議会拉致問題早期解決の支援に関する議員連盟(千葉県議会拉致議連)、北朝鮮に拉致された日本人を救出する千葉の会(救う会千葉)による共催で、「一日も早く拉致被害者を救出する国民大集会in千葉」が開催され、約500人の参加を得ました。
政府共催の拉致問題広報・啓発行事の地方における開催は、今年度、第3回目となります。
この「一日も早く拉致被害者を救出する国民大集会in千葉」では、第1部として
○ 政府主催者代表挨拶 松原 仁(拉致問題担当大臣)
○ 地元主催者代表挨拶 森田 健作(千葉県知事)
○ 地元主催者代表挨拶 宍倉 登(千葉県議会拉致議連会長)
○ 地元主催者代表挨拶 熊谷 俊人(千葉市長)
○ 「救う会」報告 西岡 力(救う会全国協議会会長)
○ 「家族会」報告 横田 滋(拉致被害者御家族)
○ 特定失踪者御家族の紹介 竹下 珠路(代表メッセージ)
第2部として
○ 飯田貴美子による歌唱「拉致」
○ 映画「めぐみ-引き裂かれた家族の30年」の上映
等が行われました。
以下、第1部における主な発言内容。
(松原仁拉致問題担当大臣)
○ 私としては、どうして拉致問題が進展できなかったのかについて真剣に総括すべき必要があると認識しており、その上で、拉致問題解決に向けての方策を考えるべきと思っております。
○ 昨年12月には、金正日国防委員長の死去という大きな変化がありました。その情勢を見定めることが必要でありますが、この機会を拉致問題解決に結びつけていかなければなりません。
○ 野田総理の述べている、北朝鮮との実効性のある対話の実現のため、政府一丸となって、あらゆる手段を使い、あらゆる可能性を模索してまいる所存であります。
(森田健作千葉県知事)
○ もしも、我が子が拉致されたらとそう思いますと、まさに被害者御家族の悲痛なお気持ちは、察するに余りあります。だからこそ私たちは、北朝鮮の非人道的な行為を決して許してはなりません。
○ 国は、国家国民の生命、財産を守るために、凛とした態度で事に当たっていただきたい。
○ 松原大臣は、拉致問題において非常に熱心であり、そして頼もしい発言も聞いておりますので、私は非常に期待しているところ。それと同時に、私たち国民が一致団結して、必ず拉致被害者を戻すんだという、気持ちを持ち続けていこうではありませんか。
(宍倉登千葉県議会拉致議連会長)
○ 金総書記が死去して今、政府にはどうか一刻も早く国の威信をかけて、特定失踪者を含む拉致被害者全員の帰国による拉致問題の全面解決を図っていただきたいと思います。
○ 松原大臣をテレビで拝見しておりまして、何か重要な局面に差しかかっているんじゃないかという印象を持ちました。これまで長い間、この問題に関わってまいりました松原大臣のこれからの精力的な交渉、そして問題解決に向けての御努力に期待するものでございます。
(熊谷俊人千葉市長)
○ 今日お集まりの皆様方を含めて一人一人の国民が、自国民は元より、諸外国に対しても、一人一人の外国人の知り合いにも、こういう問題が日本であって、そして一人一人の国民が心を痛めている大問題であるということを広げていくことも、私たちにできることではないかと感じております。
○ 体制が変わったそこのチャンスを、是非国にはつかんでいただいて、そして国民の命と財産を守るという、国家にとっては一番の責務を、果たしていただけることを期待しております。
○ 地方政府の人間としても、風化させない、そして国際社会にも理解を広げていくために、その責任の一端を果たしていきたい。
(西岡力救う会全国協議会会長)
○ 松原大臣は実効性のある対話を通じて北朝鮮から取り戻すと仰いました。私も賛成です。そのためには何が必要なのか。2つの条件があると思います。第一は、世論を背景にして政府が全員救出の体制を作ることです。そして第二は、北朝鮮が困って日本に接近せざるを得なくなることです。この2つが合わさって初めて実効性のある対話が始まるのです。
○ 昨年12月に、野田総理は東京に駐在する大使を集めて、「北朝鮮は、拉致問題は解決済み、北にはもはや日本人の被害者はいないと主張しているけれども、納得いく説明は一切ない。私は全ての拉致被害者の即時帰国させよと強く訴える」と発言されました。
(横田滋氏)
○ 拉致議連の事務局長として実質的に拉致問題の方を取り仕切ってこられた松原議員が拉致担当大臣に就任されて、皆さん非常に期待しておりますし、「家族会」も、これまでの中で一番詳しい方が就任されたので、今回こそ進展するのではないかと期待しております。
○ 今日御来場の皆様は、特に関心の深い方ばかりだと思いますが、やっぱり必ず同胞を救わなければという気持ちを持ちくださることが最大の力となります。
○ 拉致問題は領土問題と同じように、日本の主権が侵されている問題です。個人のレベルでは、国民世論を作ることはできても交渉っていうことは全くできませんので、これからも政府の方に、一日も早く解決のために御尽力くださいますようお願い申し上げます。
(竹下珠路特定失踪者家族代表メッセージ)
○ 北朝鮮による拉致は、金正日が拉致を命じた昭和53年以降であると思い込んでいる方々も多かろうとは思いますが、金日成生存の時代から日本人拉致は始まっていたということを証明する専門家はたくさんおられます。
○ 拉致は個人の問題ではなく、国と国との問題ですし、一刻も猶予はできないことを御理解いただき、そしてこの残酷な拉致問題が一日も早く解決しますように、政府の皆様にはお力をより一層尽くしていただきたいですし、地方行政の先生方にも更にお願いしたいと思います。
○ お集まりの県民の皆様方には、政府に対し、行政に対していろいろな拉致問題を解決するような声を上げていただくことが何より大事だと思っています。北朝鮮はそれをみな観察していると聞いております。