北朝鮮人権侵害問題啓発週間における理解促進活動の実施について

平成23年12月

拉致問題対策本部では、「拉致問題その他北朝鮮当局による人権侵害問題への対処に関する法律」(北朝鮮人権法)の趣旨を踏まえ、同法律第四条に規定する、「北朝鮮人権侵害問題啓発週間」(12月10日~16日)の期間中及びその前後の期間を中心に、北朝鮮による拉致問題の啓発を目的とした政府主催(共催を含む)行事を、平成18年度以降毎年開催しています。
 本年度は、下記のとおり、在京の各国外交団を対象とした映画「めぐみ」上映会を開催したほか、国会議員や一般国民を対象とした理解促進活動を実施しました。

在京各国大使を対象にした映画「めぐみ」上映会

場所・日時

飯倉公館、12月16日(金)

主催

政府拉致問題対策本部、外務省

開催結果

○参加国:在京の各国大使館 約100公館から約100名参加
○野田総理挨拶:(挨拶文 日本語版pdf英語仮訳pdf、動画「政府インターネットテレビ」)
○山岡大臣挨拶のポイント
・100カ国以上もの多くの国の大使及びその代理の参加に感謝。本日の催しが世界各国からの皆様の拉致問題に対する理解を深め、拉致問題解決のための国際連携を強化する機会になれば幸い。
○玄葉大臣挨拶のポイント
・あらゆる外交上の機会をとらえて拉致問題を提起している。北朝鮮人権状況決議は国連第3委員会で、112票という過去最多の得票で採択された。拉致問題解決のためにともに力を合わせていきたい。
○ご家族挨拶のポイント
・拉致被害者を取り戻す活動を14年間も続けているが進展がない。各国の皆様のお力をお借りしたい(飯塚家族会代表)。
・我々は北朝鮮の国民を憎んだりしていない。早く拉致問題を解決して北朝鮮の国民も幸せになって欲しいと願っている(横田滋氏)。
・どこの国の皆様も一人の親として我が子が拉致にあったらどうするのかという想いでお力を貸してほしい(横田早紀江氏)。
○参加大使等の反応の例(TBSテレビ動画ニュースサイトより引用)
・多くの国が集まったことは、拉致問題への理解を深めるとても良い機会だった。イギリス政府も同情しており、協力できることは何でもしたい。(英国駐日公使)
・拉致問題はテロ行為だと強く非難する。(アフガニスタン駐日大使)
・感銘を受けた。横田めぐみさんの家族は、長い間、つらい経験をされてきた。(ミャンマー駐日公使参事官)

横田めぐみさん写真パネル展

場所・日時

衆・第二議員会館、12月6日(火)~9日(金)

主催

政府拉致問題対策本部、拉致議連、あさがおの会(協力:朝日新聞社)

開催結果

・観覧者:延べ人数223名(うち野田総理大臣、関係閣僚ほか国会議員本人 延べ70名)

(参考)写真パネルについては、あさがおの会HP(http://www.asagaonokai.jp/)で閲覧可能。

政府主催拉致問題シンポジウム

場所・日時

イイノホール、12月11日(日)

主催

政府拉致問題対策本部、法務省

開催結果

・一般からの参加募集により約400名が参加
山岡大臣挨拶のポイント:政府は、北朝鮮に対して対話を促すよう環境作りや、国際連携の強化など政府一丸となって鋭意取り組んでいる。政府の取り組みに対する、国民の皆様の変わらぬ御理解と御支援をお願いしたい。
ご家族挨拶のポイント:私たちは絶対にこの問題をあきらめない。国民の皆さんのバックアップによって、この問題が風化されないよう、解決までがんばってゆく。(飯塚家族会代表)
講演のポイント
康仁徳氏:原則を持って対話を進めることが重要。また、原則は守りつつ、窓口を開いて戦略的な柔軟性を持って対話を進めることも必要。北朝鮮は拉致問題を単なる人権問題としてではなく政治的な問題とみているので、日韓もその覚悟で取り組むべき。
チャック・ダウンズ氏:北朝鮮による拉致は、日本、韓国だけでなく、それ以外のいくつかの国でも起きており、米国人拉致の可能性があるケースも存在する。関係国間で外交的な協力体制が必要。拉致被害者を助けるための計画を立てて、日米韓間で情報を共有することが必要。